Smirhythm

2008年4月28日 「オープンセサミ ブランニューアイ」にてオンエア

『特別な音楽の感受性を持っているウィリアムズの子供たち」

one  two  one  two  three ~ ♪
船守:オープンセサミお送りしています。徳島の皆さん、おはようございます。 船守さちこです。今週もセサミ楽しんでくださいね。さ、早速ですが、今日もブランニューアイのコーナーからお届けしていきます。今、ちょっといつもとちがうな~っていう音楽が流れていると思いますが、おいおい説明していきますね。
来週の月曜日、もう皆さんご存知の通り、子供の日ですよね。日本にもたくさんの子供がいますが、世界中にはいろいろな難病と戦う子供たち、もちろん日本にもいます。その子供たちが置かれている環境はいろんな意味で決して十分ではありません。そんな中、彼らをよく理解して子供たちやまたそのご家族をサポートしていこうという動きを、今日はですね、オープンセサミからご紹介していきます。まずはみなさん是非知ってください。
皆さんはウィリアムズシンドロームという言葉はご存知でしょうか?
日本ではまだ馴染みの薄い言葉なんですが、一万人から二万人に一人の割合で発症すると言われている遺伝子疾患で、その子供たちは実は音楽に対して特別な感受性を持っていることが明らかになっています。今聞いてもらっているのはですね、WSの子供たちと家族が集うイベント「WSが集う音楽の森」という、今年三月に東京で初めて開かれたイベントの音源なんですよね。今回はアメリカからベン君こと、ベンジャミン・モンケイバさん、彼も実はWSです。そしてお母さん、アメリカのWSAの代表を務めてらっしゃいますテリー・モンケイバさんが初来日。二日間に渡って日本の家族と交流を図りました。
では、まずWSとはいったいどういうものか日本女子大学家政学部児童学科の教授、また医学博士でもあります吉澤一弥先生にお伺いしました。

Dr.: 人間には23対の染色体があることは皆さんご存知だと思います。
WSはそのうち7番目の染色体のエラスティン遺伝子がほんの一部欠損していることが原因の遺伝子疾患です。WSというのは、この疾患を発見したNZの医師の名前です。最近の研究では1万人ないし2万人に一人出生の頻度で起こると言われています。遺伝子には様々な情報が書き込まれていますので、ほんのわずかな欠損でも、行動や性格に関係する様々な症状が出ます。その範囲は個人で異なるため、それぞれに症状が様々な個性となっていると考えられています。家族がどういうときに気づくのかっていうことですけれども、まず、あの心臓に障害が出ているケースが多いので、例えば心音に雑音が入るような場合は、赤ちゃんの時点で診断されることが可能です。
今回来日されたベン君は何度も手術をしてきたわけですけれども、
心臓に障害がない場合は発見が遅れるのが実情でしょうね。で、あとは、空間の、空間的な把握の問題ですけど、これも遺伝子の欠損に関係があって、苦手なんですね。具体的に言うと、ボタンをかけるのが苦手だったり、靴紐を結ぶことが出来なかったりとか、ま、そういったことがありますので、生活面のサポートが必要な子供たちが出てくるわけです。で、音に対してとても敏感ですけれども、掃除機とか、突然の音などそういったものに対しては苦手というような、ま、そういった状況ですね。で、人の表情からですね、様々な情報をキャッチするのが上手というふうに言っていいと思いますね。で、人が大好きで、なつっこくて、おしゃべりが好きですね。時にはですね、知らない人に挨拶をどんどんしてしまうみたいなことがあったりして、ちょっと回りがね、どう対応したらいいのかということで当惑するようなこともあると思います。
ベン君も実際初めて私が会ったときには、いきなり握手をしてきてですね、話しかけてくれたんで、ちょっと私その場緊張していた学会の会場だったんですけれども非常に気持ちが楽になったというそういう体験をさせてもらいました。
えっと、現状としましては、WSについて十分な理解がされていないために、長い間診断を受けないままに過ごしてしまう人も多いと思います。先ほど申し上げましたように、大変社交的で明るい性格なのですが、学校や社会の中で理解されないということもなきにしもあらずというように思います。

船守:みなさんお分かりいただけましたでしょうか?23対の染色体のうち7番目の染色体がほんの一部欠損していることが原因と言われている遺伝子疾患なんですね。1万人~2万人に一人の割合で起こると言われています。心臓の障害で、音で、この病気だとわかる方もいるかもしれないですが、私あんまり病気って言いたくないんですよね。さっきのお話にあったとおり、音楽にすっごく関心があって、私、ベン君にもお会いしたんですけれども、とっても天使のような明るくって元気すぎるぐらい元気な好青年でした。その音楽とWSのかかわりについて引き続き吉沢教授に伺いました。

Dr.: 一言でいいますと、常に音楽と一緒というふうに言っていいと思います。音楽と仲良し、ということですね。一回聴いた音楽を覚えることが出来たり、いろいろな国の歌を覚えたりというふうに彼らの能力についてはたくさんの研究があります。特に絶対音感についての報告が多いようですが、私はむしろ、音楽から感情を受け取る力があると言うふうに思っております。ベン君もそうですけれども、アメリカで音楽療法を通じて小さい子供にいろいろな生活に必要な言葉を教えることなどを行っています。それは、大好きな音楽を通して学ぶことが彼らに抵抗がないからと言えるでしょう。

SS:ブランニューアイ  オープンセサミ~♪

船守:オープンセサミ、船守さちこがお送りしています。
今日のブランニューアイは「特別な音楽の感受性を持っているWSの子供たち」と題しまして、WSの子供たちとご家族の活動をご紹介しています。ここで後半はゲストの方がスタジオにいらっしゃっています。
三重大学教育学部准教授の根津知佳子先生です。

船守:先生おはようございます。
根津:おはようございます。
船守:どうぞよろしくお願いします。先日は楽しい時間をありがとうございました。私もベン君と先生に先日初めて会ったばかりなんですけれども、これがベン君の歌とドラム、そして聞こえてくるのは、日本のバンド、ドラゴン・フィッシュ・ブローが一緒にセッションしてくれましたこの音を聴きながら先生にお話をお伺いしていきます。
    まず先生、3月1日順天堂大学で行われました「WSが集う音楽の森」というシンポジウム、無事開催しましたね。
根津:はい
船守:お疲れ様でございました。その次の日はですね、イベントで30家族の皆さんが集まったんですけれども、参加したお母さんからお話を聞いたりですね、実際に同じWSの症状を持っている人達同士のコミュニケーションがすごく濃密だったって聞いたんですけれども・・・
根津:  そうですね、今回やってよかったなと思うのは、子供たちがまず等身大の持っている悩みとか疑問とかをベン君にぶつけて、例えばその、「車が好きだけど運転できるようになるか」だとか、あるいは、「みんなにかっこいいと言われて、彼女がいるかどうか」とか・・・笑
船守:ドラムもたたいて歌も歌ってたらかっこいいですもんね
根津:そうですね、そんなことを聞いて、みんなが希望を持ったりだとか、あ
とは、学校で困ったときはどうしたらいいですか?とか不安なときはど
うしてますか?みたいなことを子供たち同士が話し合っている姿ってい
うのはまぁ、なかなかよかったなぁって思いましたし、お母さんとかお
父さん同士もいろいろ悩みを率直に聞いていたので、今回それはよかっ
たなというふうに思いました。
船守:それから先生は、2002年から日本でキャンプ、“ハッピーウィリムン
というのを行っているんですが、あの、はじめられたきっかけと言うの
をちょっと教えてもらっていいですか?
根津:2001年の夏にある日本のご家族から、アメリカで行われているような音楽キャンプをやってほしいというふうにお願いされました。アメリカでは10数年前から音楽キャンプをいろいろやってるんですけれども、そのあといろいろベルボアテラスとかミシガン州で行われているキャンプに参加させていただいて、そこでベン君とお母さんのテリーさんにお会いしました。そこに行くたびに、とてもその場は暖かいことと、言葉は通じなくても音楽を通してコミュニケーションができるということを感じて、日本でもこういう場が作れたらいいなというふうに感じで企画しました。
船守:キャンプっていうと、私WSの子供たちが集まってテントはったり、BBQやったりというイメージあったんですけれども、このハッピーウィリムンというキャンプはどんな試みなんですか?
根津:子供たちと家族とスタッフ、教員が共に一緒に過ごす時間で、キャンプっていうのは、その、同志っていう意味があるように誰が先生で、誰がえらいとかではなくて、一緒にとにかく作っていく時間というふうにとらえています。アメリカのキャンプではWSの子供たちの音楽的能力を広げるというか、そういうことで音楽を中心としたキャンプを行っています。で、日本でやったキャンプは、もちろん音楽活動もするんですけど、美術ですとか、物づくりですとか、クッキングですとか、いろいろなことを取り混ぜながら家族も一緒に作っていくというふうなキャンプをやっています。
船守:で、それ時間っていうのは何日ぐらいですか?
根津:あの、3泊4日で72時間。筋書きのないドラマなので割りと集中しまして、スタッフはみんな燃え尽きてしまうと言うか・・・笑
船守:ベン君とかテンション高いですよね。
根津:そうですね、はい。
船守:楽器があるとものすごく反応して、即座に音を鳴らしたりだとか、歌ったりというのはいろんなところでみられる傾向ですか?
根津:そうですね。音楽の場面では、例えば、楽器に関しても、もちろん、苦手な場合もありますけれども、音楽に身を委ねる力というか、そういうのはすごいなぁというふうに思います。
船守:何か忘れられないエピソードとかって、先生ありますか?
根津:子供達は表現豊かで、おしゃべりも得意なんですけれども、その誰かが演奏したことを感じて、それに即興で返していく力というのはすばらしいなという、即興的な音楽による対話が、それは、ちっちゃい子も繊細かなというふうに思います。
船守:年齢層ってどれくらいのお子さん達参加してるんですか?
根津:下は幼児期から上は成人の方までいて、アメリカのキャンプでは年齢別に分けているんですけれども、私はあえて分けないのは、こんなふうなお兄さんになりたいなぁとかいうふうな憧れも出てきますし、それから、若いお父さんお母さんはこんふうに苦労しましたよとか、こんなふうにするといいですよ、とか先輩の意見を聞けるのでなるべく、難しいですけれどもみんなで年齢の幅を持たせています。
船守:ハッピーウィリムンっていつも夏なんですよね?
根津:そうですね。
船守:夏休みだからみんなが参加しやすいってことですか?
根津:そうですね、あとはアツイというところが・・・
船守:え?暑いと開放的になるとか・・・
根津:気持ちが熱いというか・・・笑
船守:あ、そうなんですか・・・笑
   参加したい方はどうすればいいですか?
根津:大学のほうに連絡を頂けれたらご連絡を返したいと思います。
船守:はい、先生、三重大学のアドレスは後ほどオープンセサミのブランニューアイの情報をまとめさせていただきます。
オープンセサミ・ブランニューアイ、今朝は、特別な音楽の感受性を持っているWSの子供たちをご紹介して、そして、彼らをサポートしていらっしゃいます、三重大学教育学部准教授の根津知加子先生にお話をお伺いしました。根津先生、ありがとうございました。
根津:ありがとうございました。
船守:さて、ここでですね、先生のお話にもありましたし、私も会いました、先日来日してね、歌とドラムを披露してくれたベン君と、
アメリカのWSAの代表を務めているベン君のお母さんテリーさんからオープンセサミをきいているみなさんにメッセージをいただきましたのでちょっとお聞きください。

BEN:I’m hoping you all were listening to this.  So I think Japan is a great country but you should never walk alone because it’s very important to keep everyone with you and all the times. Music has always inspired me and made me feel so good.  And I hope it inspires you too.

番組を聴いてくれた人たちが楽しんでくれたらいいな。日本はすばらしい国だと思う。でも、ひとりで歩いてはいけないと思うよ。だって、いつも誰かがそばにいてくれるってとても大切なことなんだ。音楽はいつもぼくを励ましてくれるし、本当に気分がよくなるんだ。だから、みんなも音楽を聴いて元気になってくれたらって思う。

TERRY:I think music is a universal language.  It transcends 
borders.  And it can also open doors and break down the barriers in the hands of very special musicians with Williams syndrome who are able to transcend the words and notes and truly feel the emotions of the songs.  Music becomes a great teacher as we can all learn how to appreciate life and all of its gifts from the special musicians with William syndrome.

音楽は万国共通の言語だと思います。国境を越え、扉を開き、障壁を取り除きます。それもWSを持つとても特別なミュージシャンの手によって、彼らは言葉や音符を超えて歌に込められた感情を心から感じることが出来るのです。音楽はすばらしい教育者にもなります。私達はみな、命と命が与えてくれる贈り物すべてに感謝することをWSという特別なミュージシャンから学ぶことができるのです。

音:オープンセサミ ♪

船守:オープンセサミ、船守さちこがお送りしています。今日のブランニュー
アイのコーナーでご紹介しましたWSといわれる彼らの内容は後ほど、番組のHP、ブランニューアイのコーナーにご紹介させていただきます。また、今回のイベント「WSが集う音楽の森」というのをきっかけに、音楽を中心にWSの子供たちをサポートしていこうという新しいプロジェクトが立ち上がりました。スマイリズムと言います。みんなホントに笑顔がステキな天使のような子供たちなんですよね。今後様々な音楽のワークショップなどを開いていくと言うことです。こちらの情報も後ほど、11時めどにオープンセサミHPにアップする予定なので、みなさん是非知ってチェックしてください。一人でもおおくの方がこのWSね、遺伝子疾患を知ってくださることで、薬とか、手術では治せない心身のケアが可能なんです。是非是非みなさん見てみてください。HPのアドレスはwww.jfn.co.jp/sesameとなっています。11時ぐらいをめどに情報をアップしますので、是非ブランニューアイという文字、コーナーをクリックして確認してみてください。以上、ブランニューアイでした。